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忘年会はじまり物語

忘年会はじまり物語

忘年会はじまり物語

幹事さんはドキドキ、参加者はワクワクして今年も迎える忘年会。「忘年会」が本格的に始まった明治時代の「忘年会の夜明け」を振り返って、温故知新の精神で今年の忘年会を成功さましょう!

忘年会で忘れてしまおうホトトギス?

「散切り頭を叩いて見れば、文明開化の音がする」とは明治初期の有名な流行り歌ですね。侍がちょんまげを切った「散切り頭(ざんぎりあたま)」は文明開化のシンボルだったようです。さてその頃、忘年会もまた文明開化を迎えます。西洋的な社交場である鹿鳴館などで行われるような大規模な忘年会が全国各地で行われるようになっていきました。ちょんまげから散切り頭へ、東洋から西洋へ、旧暦から新暦へ、と目まぐるしく世の中が変わった激動の明治時代。「新暦は天朝様のお正月、旧暦は徳川様のお正月」という風に誰もがスイッチを切り替えたなか、新暦の恒例行事としていち早く定着した「忘年会」はまるで、260年も続いた「徳川様の世を忘れる役割」を担った宴席だったようにも思えます。

恐怖のボーナス3%積み立て

明治初期の頃は一部の特権階級の紳士たちが忘年会の主役でしたが、後半には大都市のサラリーマン、昭和に入ると労働者層にまで広がり、年末の一般的な恒例行事として定着していきました。この頃の会社の忘年会で一般的だったのがなんと「積立て方式」の忘年会。積み立て方式の忘年会って、現代の私たちにはちょっと想像できないですし、もし給与明細にそんな項目があったらビックリですよね。当時の忘年会費の一例で寺田寅彦の随筆「枯菊の影」(明治30年)には「会費は年末賞与の三プロセント」との記載があります。忘年会費がボーナスの3%って今の相場で考えてもちょっと割高な気も・・・。「なぜそこまで?」と思ってしまいますが、そこは現代との感覚の違い。忘年会はもともと紳士の宴会だったこともあり、サラリーマンにとって特別なハレの場としてステイタスがあるものだったようです。それはそうと現代の幹事さんの悩みの種である会費の徴収のタイミングですが、未回収を防ぐためにも忘年会スタート前の徴収がオススメ。回収をスルーした確信犯には、来年から恐怖の積立て方式を通告するのもアリかも!?

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