ザンネン敬語を克服!
新年会や忘年会、ゴルフコンペで司会者を任されたビギナー幹事さんの中には「正しい敬語はちょっと苦手かも・・・」と不安を感じている方も多いのでは?司会者はもちろんですがイベント当日に「社長“様”」「“お”ジュース」といった間違った敬語を耳にして、まわりがハラハラしているシーンもたまに見かけます。司会者の話し方で最も大切なことは「誰もがわかる、平易な言葉で話す」ということ。そのためにはやはり正しい日本語で話せた方が、聞いている出席者にも親切です。正しい敬語の使い方はビジネスマナーとしても役立ちますので、これを機に苦手を克服して、スマート幹事さんを目指しましょう!
一般的なNG敬語をチェック
敬語が苦手な幹事さんによく見かけるのが “お”や“ご”を多用し過ぎて二重敬語になってしまうケース。丁寧で一生懸命な気持ちは伝わるのですが、大人としてのビジネスマナー不足を「残念・・・」と感じている主催者やゲストが多いのも事実です。しかし、そんなビギナー司会者の鬼門ともいえる敬語への苦手意識ですが、実はシンプルに「知らない」ことだけが原因といえます。NG敬語の数自体は、実はそんなに多くありませんので、まずは代表的なものを抑えつつ、あとは固くなり過ぎない程度の正しい言葉遣いで話せば、一般的な司会者のマナーとしては十分といえます。普段から使える敬語ばかりなのでチェックしてみましょう。
代表的なNG敬語例
- おっしゃられました(×)→おっしゃられた(〇)
- お越しになられる(×)→お越しになる(〇)
- すみません(×)→申し訳ありません(〇)
- ご苦労様です(×)→お疲れさまです(〇)
- 了解しました(×)→承知しました、かしこまりました(〇)
- 宜しかったでしょうか(×)→宜しいでしょうか(〇)
- ご注意してください(×)→ご注意ください(〇)
- おテーブル(×)→テーブル(〇)
- ●●部長様(×)→●●部長(〇)
相手によって敬語を使い分ける
敬語には自分をへりくだって表現する「謙譲語」と、相手に対する敬意を示す「尊敬語」、丁寧に話す「丁寧語」の3種類があります。司会者は、主催者側の一員としての位置づけられることがほとんどです。そのため、たいていの出席者には敬語で話しかけることになります。気を付けたいのは結婚式の披露宴・二次会の場合で、新郎新婦も幹事さんと同じ主催者側になるので「新郎の〇〇様」といった敬称や「召し上がる」といった尊敬語は使いません。忘年会、新年会、謝恩会など、その会ごとの主旨や、ゲスト側か出席者側か、といったそれぞれのポジションを事前に理解しておけば、司会の幹事さんの敬語の使い分けもスムーズです。また、過度の緊張もトークミスの大敵。そのためには宴会の冒頭で「司会を担当させて頂きます○○と申します。何分不慣れな点もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願い致します」といったマジックフレーズで始めれば緊張もほぐれて、落ち着いた気持ちで言葉を選びながら司会進行ができるでしょう。
敬語の種類は3種類
- 尊敬語(ゲスト側)…相手に対して敬意を示す言葉
- 謙譲語(主催者側)…自分をへりくだって言う言葉
- 丁寧語(すべて)…丁寧に使う言葉
基本的な尊敬語と謙譲語の例
- 見る
尊敬語(ゲスト側)…ご覧になる、見られる
謙譲語(主催者側)…拝見する、見せて頂く - 聞く
尊敬語(ゲスト側)…聞かれる、お聞きになる、お聞きする
謙譲語(主催者側)…うかがう、うけたまわる - 知る
尊敬語(ゲスト側)…ご存じ、お知りになる、知っていらっしゃる
謙譲語(主催者側)…存じる、存じ上げる - 行く
尊敬語(ゲスト側)…行かれる、いらっしゃる
謙譲語(主催者側)…うかがう、おじゃまする - 会う
尊敬語(ゲスト側)…会われる、お会いになる
謙譲語(主催者側)…お目にかかる、お会いする - 居る
尊敬語(ゲスト側)…いらっしゃる、おいでになる
謙譲語(主催者側)…おる - 食べる
尊敬語(ゲスト側)…召し上がる
謙譲語(主催者側)…いただく、ごちそうになる
司会者として正しい敬語を使うコツは、なんといっても「普段の生活から使うこと」に尽きます。敬語が苦手な幹事さんは、上司との会話や電話の受け答えなど、まずは身近なところから練習するのがオススメ。社会人としてのビジネスマナーがUPすれば、仕事や人間関係にもきっと良い変化が生まれるはず。イベント当日まで敬語のリハーサルとして実践してみては?