老人ホームや介護施設、デイサービスなど、高齢者施設では利用者が楽しめるレクリエーションが定期的に行なわれています。高齢者向けのレクリエーションはただ楽しくできるものだけでなく、認知機能や筋肉の維持にも役立つので、積極的に実施していきたいところ。とはいえ、初めてレクリエーションの担当を任された方からすると、「どんなレクリエーションが良いの？」と悩む方も多いでしょう。そんな方のために今回は高齢者が簡単にできて楽しめるレクリエーションをご紹介します。

目次

高齢者施設でレクリエーションを行う目的とは

冒頭にも触れたように、高齢者施設でレクリエーションを実施するメリットはたくさんあります。行われるレクリエーションは利用者の状況によっても変わってきますが、基本的にはリフレッシュや機能訓練につながるようなレクリエーションが行われる場合がほとんどです。

他にも、高齢者向けのレクリエーションを実施する目的やメリットは以下のとおり。
・運動不足の解消
・気分転換やストレス発散
・脳を活性化させて認知症予防
・コミュニケーションの活性化
・筋力低下を防いで身体機能を維持・向上
・楽しみや生きがいにつながる

このようにレクリエーションは、高齢者が心身ともに充実した生活を送るために重要な役割を果たしていることが分かります。内容によっては一人で行うものやチームで行うものもあるため、さまざまな側面で期待できる効果がたくさんあります。

高齢者向けのレクリエーションは大きく4種類に分かれる

高齢者向けのレクリエーションは大きく以下の4種類に分かれます。

①運動型レクリエーション

運動型レクリエーションは名前のとおり、高齢者が身体を動かしながら楽しむレクリエーションです。「高齢者の方が運動」と聞くと、ちょっとハードなイメージがある方もいると思いますが、ハードな運動はなく誰でも簡単にできるものになります。利用者が楽しみながら無理なく身体を動かせるレクリエーションを取り入れることで、筋トレや運動の要素もありながら心身のリフレッシュにもつながります。

②リフレッシュ型レクリエーション

リフレッシュ型レクリエーションは、歌や音楽などを通して利用者が楽しめるレクリエーションのこと。自宅から離れていることで感じる緊張感や不安感などを解消することが大きな目的です。懐かしい童謡や昭和歌謡曲など、高齢者が親しみやすい曲を選ぶと利用者の方に楽しんでもらいやすくなります。

③創作型レクリエーション

創作型レクリエーションは、料理や工作など手先を動かす活動がメインになります。手先を器用に動かすことは脳を刺激することにもつながるので、認知能力低下の予防効果も期待できます。簡単にできる料理や、工作は折り紙や切り絵などが人気です。

④脳トレ型レクリエーション

脳トレ型レクリエーションは、クイズや伝言ゲーム、パズルなど楽しみながら脳を刺激するレクリエーションのこと。脳トレ系のゲームは日常生活だけでは使うことが少ない脳を刺激し活性化させるので、認知症予防にも効果的です。2019年の老年精神医学の学術誌「International Journal of Geriatric Psychiatry」によると、脳トレやクイズを定期的に行う習慣のある50～93歳の方は、習慣がない人よりも認知テストの成績が良かったという研究結果も出ているそうです。

【参考】
・家族の介護と健康を支える学研の情報サイト建達ねっと「認知症の予防につながる脳トレ・クイズとは？方法を徹底解説！」
・学研の高齢者住宅ココファン「高齢者レクリエーション21選｜面白くて盛り上がるレクや道具なしでできるゲームも紹介」
・日本介護予防協会「高齢者にぴったりの運動やレクリエーション」

高齢者が簡単にできて楽しめるレクリエーション6選

ここからは、高齢者が簡単にできて楽しめるレクリエーションをご紹介します。

①風船バレー

風船を使っておこなうバレーボールは、怪我の心配がなく車いすの方でも適度な運動が楽しめるレクリエーションです。少し難易度を上げるなら風船に書かれた文字やイラストを当てるといった楽しみ方もでき、脳トレ効果も期待できるでしょう。

②ボウリング

ボウリングは高齢者施設でも人気のあるレクリエーションです。ペットボトルとゴム製のボールがあれば簡単にできるのもポイント！通常は10本で行うピンを多めに用意し、チーム全員が一人ずつボールを転がして合計のスコアで競います。立ったままでボールを転がせない場合は足を使ってもOKなど、臨機応変にルールをアレンジするとよいでしょう。ゲームを楽しみながら腕や脚の筋力を鍛えることが可能です。

③イントロクイズ

曲の最初を流して曲のタイトルを当てる「イントロクイズ」も高齢者施設で人気が高いレクリエーションです。曲の冒頭部分を聞いた上で曲のタイトルを思い出す必要があるので、集中力を養う効果や脳トレ効果が期待できます。利用者の年代にピッタリな曲を使うと盛り上がりますよ♪

④連想ゲーム

司会者がお題を発表して、そのお題からイメージできる言葉を連想して紙に書きます。たとえば、「猫」がお題だとしたら「可愛い」「小さい」「魚」といったイメージです。時間になったら各チームで連想した言葉を発表し答え合わせをします。正解した数を競うのも良いですし、他チームと言葉が被らなかったら3点、被ったら1点というように、ルールをアレンジすればさまざまな楽しみ方が可能です。

⑤洗濯バサミすくいゲーム

洗濯バサミすくいゲームは、うちわ・洗濯バサミ・テーブルがあれば簡単にできるレクリエーションゲームです。テーブル上に散りばめられた洗濯バサミを、うちわを使ってすくい、テーブルの真ん中のカゴに入れるというシンプルなゲーム。片手でできることもあり、片手が不自由な方でも気軽に参加できるのもポイントです。チーム対抗にすることで、「洗濯バサミをまとめる人」「すくい取る人」など役割分担が生まれ、コミュニケーションの活性化にもつながるでしょう！

⑥指先体操

手と指を動かす指先体操は、手を使うことで脳を活性化させて認知症予防に効果的といわれています。手を開いたり閉じたりを繰り返す「グーパー体操」や、昔ながらの童謡のリズムに合わせて指を動かす手遊びなど、さまざまな楽しみ方ができます。まずは担当職員が動画や書籍などを参考に動きをマスターして、参加者にやり方を分かりやすく伝えましょう！

【参考】エフェメールホームクリニック　「認知症予防に効果的な指体操のやり方」

高齢者向けのレクリエーションにおすすめの景品10選

さいごに、高齢者向けのレクリエーションにおすすめの景品をご紹介します。景品があると、利用者のモチベーションアップにつながるので、ぜひ用意しましょう！

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